備中高松城主 清水宗治の戦略
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著者:多田土喜夫(中小企業診断士)
四六判 並製本、189ページ
定価:1575円(本体1500円+税)
ISBN4-86069-096-6 C0021 Y1500E
2005月7月25日初版発行
織田勢と毛利勢が激突した備中高松城。中小企業診断士の著者が現代の経営戦略論の視点で、清水宗治は勝利の見込みの薄い城の城主をなぜ引き受け切腹をしたか−などの数々の謎を解明し、秀吉や毛利の武将たちの戦略、水攻めの戦術を分析する。
特に、清水宗治は勝利の見込みの薄い城の城主をなぜ引き受けたのか? 水攻めのための堤防をなぜ短期間で築けたか? 毛利側は講和後なぜ秀吉を追いかけなかったか? などが明らかになった!
●著者プロフィル
多田土喜夫(ただときお)
中小企業診断士。
昭和16年(1941)、岡山県生まれ。住友電気工業株式会社勤務の後、多田経営研究所を主宰。長年、経営コンサルタントとして、中小企業の経営診断指導に従事。中小企業の取締役、監査役を歴任し、現在、社団法人中小企業診断協会岡山県支部支部長。
著書に『地元企業に学ぶ経営革新』(共著)がある。
●目次
第一章 高松の役
三道併進策/上月城攻防戦/三木城干殺し作戦/鳥取城飢殺し作戦/高松の役・人物関係/合戦の経緯/謎だらけの合戦
第二章 意図した戦略
足利義昭の戦略/吉川元春の参陣/毛利輝元の戦略/小早川隆景の戦略/毛利方の戦略/織田方の戦略/羽柴秀吉の戦略
第三章 清水家系譜の謎
『中国兵乱記』について/中島家/伊達(野山)家/清水家/清水家と中島家の関係/清水宗治の生い立ち /月清入道出家の真実/書状に見る宗治像/高松城主宗治の苦悩
第四章 宗治精神と宗教
武神・妙見菩薩/華慶山俊光寺/来迎山清雲寺/謡曲「誓願寺」を舞う/平山村の又八郎/毛利元就の「三子教訓状」/文英が指導した念仏講/念仏信仰が支えた宗治精神/念仏信仰が高松から消えた謎
第五章 宗治の戦略
切腹は忠義か戦略か/戦国時代の戦略と経営戦略/宗治切腹申出の真相/盲目の使者の謎/切腹決断の真相 /宗治の潔さが敗北を決す/宗治以外が大将であったなら/湖上の自刃劇が示す宗治の戦略/生死一如の戦略/弱者の基本戦略/毛利の講和方針を見抜いていた宗治/「辞世の句」を検証する/「生きる」を前提にした宗治の戦略
第六章 秀吉の水攻め戦術
水攻め戦術はなぜ生まれたか/工事目的は軍用道路の確保/築堤の真相/恐怖に耐えた宗治/湖上の自刃にみえる『中国兵乱記』の意図とは/
第七章 義昭、秀吉、隆景の戦略
本能寺の変を解く/中国大返しの謎を解く/一向二裏の戦略/追撃戦をしなかった毛利軍の謎を解く/戦後の秀吉、隆景、義昭/戦後の清水家/真の勝者は誰か
第八章 高松の役に学ぶ
あとがき
巻末資料 高松の役経過、墓所の一覧、合戦年表、参考文献
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