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手遣いの民と足遣いの民 ―稲作文化と牧畜文化―




●著/中山 亘 (なかやま わたる)
●定価2,100 円(本体価格2,000円+税)
●四六判、323頁、並製本
●2003年10月22日 初版第1刷発行
●ISBN4-86069-050-8 C0039

 水田稲作農耕を中心として育まれてきた日本文化。日本の文化は、手を動かして豊かな実りが可能になる稲作文化と密接に関係しており、「手の文化」として優れた手工芸などを生み出してきた。それに対して、朝鮮半島や中国大陸の文化は、移動して成り立つ牧畜を主体とした「足の文化」。本書は、日本経済の発展の過程を振り返りながら、日本の「手の文化」の背景と、遊牧民族の「足の文化」を探る比較文化論。日本文化を再考する書。


著者紹介
昭和10年、岡山県に生まれる。
岡山県立高梁高等学校卒業。島根農科大学農林経済科卒業(現島根大学農学部)。
旧行政管理庁入庁(旧総務庁・現総務省)。本庁行政管理局、行政監察局、青森、長野、中国四国、岡山各監察局・所勤務。行政改革・規制緩和、行政監察(行政評価)等業務に従事。
学校法人加計学園勤務。 平成14年11月帰農。

目次(抜粋)
 第1章 日本の経済社会発展の特色
      日本に対する世界の評価と社会経済発展に至った特性   
      日本の風土の特色
      経済社会発展のもつ特性
 第2章 日本文化・文明の創造と手(技)
      人間行動と手
      手の文化が生まれた背景
      日本文化と結びついた手
 第3章 稲作農耕文化と遊牧文化
      手を必要とする水田稲作農耕
      農耕民族の思考
      足を必要とする遊牧・牧畜生産
 第4章 文明社会の進展と手の文化への回帰
      不要となりつつある「手の智恵」
      人類の退化を防ぐ手業への回帰