「山村の生活」再訪―岡山県北部・大地区の70年
著者 | |
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発行 | 吉備人出版 |
仕様 | A5判 並製本 |
ページ数 | 165ページ |
価格 | 本体2,200円+税 |
ISBN | 978-4-86069-690-0 C0036 |
初版年月日 | 2022年9月20日 |
書店発売日 | 2022年10月5日 |
第二次世界大戦後、アメリカ・ミシガン大学の研究者とともに谷口澄夫岡山大助教授(のちに学長)ら岡山の研究者たちが「総合農山漁村調査」を行い、日本の典型的な山村の姿は『山村の生活』という歴史的名著にまとめられた。それから70年。岡山県北旧富村(現在は鏡野町)大(おお)地区に、岡山大学の研究者たちが再度入り、前回調査から70年を経た山村の変化を探った。そこで明らかになった村の変化、現状、そして課題とは――。
本書は70年間を隔てた同一地域の「定点観測」という極めて貴重な営為を、新型コロナウイルスの流行という困難を乗り越え行った成果の出版である。
本書は教育・政治・経済・社会・地理・農業・保健・自然環境と様々な専門を持つ研究者たちがそれぞれの視覚から一つの地域を研究する「農山村総合調査」の再来であり、これからの山村がどのように住民の「ウェルビーイング(心身ともに幸福な状態)」を充たしつつ存続していけるかを問う意欲作である。
農山漁村に関心を持つ研究者・実務者・学生にとっては必読の書である。
目次
第1章: 総論―大地区の70年概観
第2章: 歴史の中で、そして今日において大地区調査の持つ意味
第3章: 山村におけるローカルな産業による付加価値創出の可能性
第4章: 「村の祭り」の変容
第5章: 保健医療の変遷と健康課題
第6章: 旧富村並びに大地区における変化と現在
著者プロフィール
- 加賀 勝
加賀 勝(かが・まさる、第1, 2, 7章)
1958年大阪市生まれ。
筑波大学大学院体育研究科修了、博士(医学)。
岡山大学学術研究院教育学域教授。
専門はスポーツ科学(バイオメカニクス)、中心テーマは運動が身体に及ぼす影響。
2010年から2014年まで岡山大学教育学研究科長及び教師教育開発センター長。
2018年より岡山大学副学長(社会連携)、2021年から上席副学長(同)。主な著書に『健康科学概論』(朝倉書店)、『おかやまスポーツのあるくらし』(岡山福武書店)など。- 青尾 謙
青尾 謙(あおお・けん、第1、2、7章)
1975年生まれ。
筑波大学人文社会科学研究科修了、博士(社会科学)。
専門はソーシャル・イノベーション論、地域研究。
民間企業、NGO、国際機関、助成財団等を経て2018年より岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科講師。
2021年より岡山大学学術研究院社会文化科学学域 准教授。
主な著作にAoo, K(. 2018) Social Innovation Scaling Process in East Asia.(大学教育出版)、Aoo, K(. 2021)” e Role of Civil Society Sector in the Development of Art-Driven Regional Social Innovation”, Sustainability 13(24): 14061.など。
※上記内容は本書刊行時のものです。