フランスの人びと
日仏の公費留学で1978年と1986年の二度にわたり、渡仏した著者がフランス社会で見たものは──。
1970年代〜80年のフランス社会が抱えていた問題を見つめて、移民やジプシー、フリーメースン、捨子をテーマした論考とフランス体験記。
目次
第一章 パリの卓球仲間
第二章 移民
第三章 ロマ(ジプシー)
第四章 労働者、捨子
第五章 フリーメーソン
第六章 アカデミズム史学(大学の歴史家)
1 歴史雑誌『アナール』誕生への道
(一)セニョボスの歴史理論
(二)セニョボス史学批判の開始
(三)シンポジウム(一九〇六―八年)
(四)新しい歴史の芽生え
2 アナール派と伝記
3 講演「フランス革命とナポレオン」
4 国際歴史学シンポジウム
(一)女性不在の歴史は可能か
(二)総裁政から統領政へ
第七章 歴史教育の危機、歴史離れを嘆く教師たち
あとがき
著者プロフィール
- 本池 立
1937年鳥取県生まれ。
東京大学文学部西洋史学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。
岡山大学名誉教授。博士(学術)。元別府大学教授。叙勲瑞宝中綬章。主な著書に『フランス産業革命と恐慌』(お茶の水書房)、『ナポレオン』(世界書院)。
※上記内容は本書刊行時のものです。