煉獄
森尚生誕80周年記念彫刻写真集
1998年急逝した彫刻家・森尚の妻・壽子による追悼作品集。
死を身近に感じながら創作活動にエネルギーを注いだ夫と、言語聴覚士の世界を切り拓いていった妻。
痛ましいほどの生活の中で生み出された作品の背景や彫刻家の胸中を、妻の視点で綴った詩や散文が胸に迫る。
20歳~60歳までの40年間に制作された彫刻や油絵、リトグラフなど約120点の作品が、ふたりの葛藤と苦悩の日々にリンクする異色作。
目次
目次
プロローグ
20代の作品
30代の作品
40代の作品 人生のレクイエム―煉獄―
50代から死に至るまで
エピローグ
弟・尚を偲ぶ
父とメルロ・ポンティの思想
父との思い出
父の思い出
森尚略年譜
著者プロフィール
- 森 壽子
森 壽子(もり としこ) 言語聴覚士・教育学博士
1941年岡山県に生まれる。岡山大学法文学部専攻科(言語・国語学専攻)修了。
東北大学にて教育学博士号取得。東京医科歯科大学難聴研究所や岡山大学耳鼻咽喉科教室の研修生を経て、川崎医科大学附属川崎病院耳鼻科で言語聴覚士として勤務。
川崎医療福祉大学教授、北海道医療大学言語聴覚療法学科・同大学院言語聴覚学専攻教授を経て現在は藤本耳鼻咽喉科クリニックにて、聴覚・言語障害児の言語臨床に従事。森 尚(もり たかし) 彫刻家・美術教師
1937年埼玉県浦和市に生まれる。岡山大学教育学部特設美術科卒業。
就実学園美術科教諭・岡山彫刻会会員。
岡山県現代美術展、汎瀬戸内現代美術展、32展、岡山市教職員美術展、個展を開催。
七人展主宰。
1990年岡山市文化奨励賞受賞。
1998年3月30日脳梗塞により永眠。
※上記内容は本書刊行時のものです。